マーケティングを学ぶ上で世にあふれる『フレームワーク』よりも先に考えたいこと。

手段よりも先に立ち返りたい、出発点の「問い」

「新商品開発に向けて、社員にマーケティングを学ばせたいと思っているんです。研修ってお願いできますか?」

最近、こうしたご相談をいただくことが増えてきました。
広島でも、新しい商品やサービスを考える動きは確実に広がっており、それに伴ってマーケティングの重要性を実感している企業が多いように感じます。

単にモノを売るだけでなく、価値を伝え、新たな市場を見出す視点が、今あらためて求められているのだと思います。

フレームワークを学ぶだけで終わらせないために

マーケティングというと、3C分析やSTP、ペルソナ設計、カスタマージャーニーなど、さまざまなフレームワークが挙げられます。これらは確かに、物事を整理するうえでとても役に立つ道具です。

しかし、フレームワークを学んだだけでは、マーケティングの考え方を本当の意味で活かすのは難しいと感じています。

なぜなら、マーケティングの本質は、自分たちが伝えたいことではなく、相手が受け取りやすい形で価値を届けることにあるからです。
自分たちが良いと思っていることを、相手にとってどう意味があるかに置き換えて届けられるか。
この視点の切り替えこそが、最初に育てたい力だと私たちは考えています。

まずは、手段よりも「問い」から始める

多くの企業で見かけるのが、手段や流行が先に走ってしまうパターンです。

たとえば、

  • SNSで情報発信すれば若年層に届くのでは?
  • とりあえずパンフレットを刷新してみよう
  • 展示会に出せば見込み客が集まるかもしれない

これらはすべて可能性のある手法です。
ただ、こうした手段を選ぶ前に一度立ち返りたいのが、

  • 我々は、「誰に」「何を」届けたいのか
  • その人は、どんな状況で、何に困っているのか
  • 自社のどの価値が、それにどう役立つのか

という問いです。

マーケティングは、商品を飾り立てるのではなく、相手の立場に立って意味を再構築する営み。
だからこそ、最初に考えるべきは、手段よりも「誰に、何を、どう届けるか」という設計です。

お勧めしたい研修の考え方

マーケティングをテーマにした研修を行う際、私たちがお勧めしているのは、
フレームワークの使い方を一方的に教えるスタイルではなく、社内の価値を言語化し、相手視点で再発見していくプロセス型の研修です。

たとえば、

  • 商品やサービスの特徴を、実際のお客さまの立場から言い換えてみる
  • 既存顧客の声をヒントに、選ばれている理由を掘り起こす
  • 競合と比較するのではなく、自社らしさに目を向ける

こうしたワークや対話を通じて、社員一人ひとりが自社の価値を自分の言葉で語れるようになっていきます。
(「我々は何者なのか?」という深度まで深堀するケースもあります。)

特別なマーケティング部門がなくても、こうした視点を持つ社員が増えれば、
営業資料の説得力も、Webサイトのメッセージも、日々の会話の中身も自然と変わってくるものです。

マーケティングは「問い」から始まる

マーケティング研修を導入する目的は、ノウハウの習得だけではありません。
それは、自社の価値を深く見つめ直し、届けたい相手の視点に立って伝える力を育てること。

まずは、我々は「誰に」「何を」「どうやって」届けようとしているのか?
この問いを持つことが、すべての出発点です。

CAN be CAREERでは、広島の中小企業を対象に、管理職研修・若手社員研修・新入社員研修などとあわせて、マーケティング的思考を育てる実践的なプログラムをご提案しています。

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