物価が上がれば、快眠グッズが売れる…かも?風が吹けば桶屋が儲かる式・仮説思考のススメ

「物価が上がると、快眠グッズが売れる?」

一見すると関係がなさそうなこの組み合わせ。
ですが、世の中には、こうした一見無関係な事象同士が、意外な因果関係でつながっていることがあります。

昔からあることわざに、こんなものがあります。

風が吹けば桶屋が儲かる。

私はじめてこのことわざを聞いたとき、「は?どういうこと?」と思いました。

実はこれ、複数の出来事が連鎖的につながって最終的な結果を導き出す、いわば仮説思考の入門ロジック。
一見バラバラに見える出来事を、どうつなげて、どう先を読むか?
その力が、今の時代にこそ求められています。

「風が吹けば桶屋が儲かる」とは?

デジタル大辞泉には、次のような意味が記載されています。

意外なところに影響が出ること、また、あてにならない期待をすることのたとえ。
風が吹くと土ぼこりがたって目に入り盲人が増える。盲人は三味線で生計を立てようとするから、三味線の胴を張る猫の皮の需要が増える。猫が減るとねずみが増え、ねずみが桶をかじるから桶屋がもうかって喜ぶということ。
――〈小学館 デジタル大辞泉〉より

これを簡単にたどると、こんな流れです。

風が吹く
→ ほこりが舞う
→ 目を悪くする人が増える
→ 三味線を習う人が増える
→ 三味線の材料である猫の皮がたくさん必要になる(昔は猫の皮を材料にしていたんですね…( ;∀;))
→ 猫が減る
→ ネズミが増える
→ ネズミが桶をかじる
→ 桶が売れる

少し飛躍しているようにも見えますが、こうした「つながりを思考する力」が、仮説思考の第一歩です。

先が見えない時代に求められるのは、「当てる力」ではなく「ヨミの力」

変化の激しいこの時代。昨日までの正解が、明日には通用しなくなってしまう。
そんな環境では、すべての情報が揃ってから判断していては間に合いません。

むしろ大事なのは、不完全な情報をもとに、先を読み、自分なりの仮説を立てて動く力

そしてもう一つ大切なのは、そこからどんな可能性があり得るかを考え、試してみること。
正解が見えない今の時代だからこそ、一つの見方にとらわれず、思考をめぐらせる姿勢が求められています。

ニュースを起点に思考習慣を

「思考の習慣を。」とか言われても、なかなかピント来ないかと思います。
そこで、身近にある「関心のあるニュースや出来事」を活用することをおすすめいたします。

たとえば、最近よく聞く物価上昇。
誰にとっても身近で切実なテーマです。

けれど、「また値上がりしよるじゃん…は~たいぎいのぉ」で終わらせず、
そこから先を読むことができれば、仮説思考の入り口に立つことができます。

たとえば、「風が吹けば桶屋が儲かる」ロジックで、こんな風に考えられます。

◆物価が上がる


食費を抑えようと、外食を減らしてお弁当を持参する人が増える

朝早くからお弁当を作る家庭が増える

早起きするようになり、SNSに #お弁当記録 や #朝5時起き などの投稿が増える

もっとスッキリ起きたい、朝の時間を有効に使いたいというニーズが生まれる

早起きのために、夜どう過ごすかに関心が移る

結果:アロマ、アイマスク、ナイトルーティン動画、快眠サプリなど、夜の快眠グッズへの注目が高まる

つまり、
物価上昇という身近な変化が、思わぬところで快眠グッズの売れ行きにつながっている可能性もある…かも、
という仮説(妄想に近いかも(笑))です。

ここで大事なのは、不完全な情報の中から自分なりのロジック(話の筋道)を立てて、
そこからどんな可能性があり得るかの思考をめぐらせること。
正解が見えない今の時代だからこそ、
一つの見方にとらわれない姿勢が求められているのではないかと思います。

CAN be CAREERの仮説思考ワーク

私たちCAN be CAREERでは、「風が吹けば桶屋が儲かる」のように、一見つながりがなさそうな出来事をロジックで結びつけ、仮説思考を鍛えるワークを提供しています。

活用するのは、身近な新聞記事。3ステップで構成します。

  1. 要約する(事実と背景の理解)
     その日、気になる記事を1つピックアップして、内容を簡潔にまとめます。
     さらに、背景や周辺情報にも目を向けて、なぜ今それが起きているのかを考えます。
  2. 仮説を立てる(自社や地域への影響を想像)
     そのニュースは、自社の事業や取引先、地域社会にどのような変化をもたらすか、思考をめぐらせ、
     先程の事例のようなロジック(話の筋道)=仮説を組み立てます。
  3. 検証する(確かめる方法を考える)
     仮説が正しいかどうかをどのように確かめるか。誰に聞くか、どのデータを見ればよいか。を調べます。

正解を出すことが目的ではありません。
大切なのは、記事を読んで、つなげて仮説を立てること。(ワークでは実際には検証する事までは求めません)。
この一連の流れを繰り返し訓練することで、仮説の解像度が上がっていきます。

情報に飲まれず、情報を読む人に

ニュースをただ受け取るのではなく「ヨミ」を利かせること。
その習慣が、未来を予測し、行動する力につながります。

「社員がもっと社会情勢に関心を持って、
 自分の頭で考えるようになってもらうようにしたらどうしたらいいじゃろうか・・・。」

この「風が吹けば~」のワークは、お客様のそんな一言から生まれたワーク。

CAN be CAREERでは、こうしたヨミの力(仮説思考)を育てる研修やワークを、広島を中心とした中小企業さま向けにご提供しています。

こんなワークも貴社と一緒に考え、研修に組み込むこともさせていただきます。
ご興味があれば、お気軽にご相談ください。

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